全ては自分の心の反映

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大谷

 社会で生きていると、様々な人に出会います。様々な文化や志向があり多様性を感じる一方、狭い範囲で見れば個性的に見えるものも俯瞰して見れば意外と画一的だったりもします。そうして様々な人が様々な人生を送っていますが、共通して言えることは、皆自分が選んだ人生を送っているということです。

 因果応報というよく知られた仏教用語があります。自分の善い行いや悪い行いは全て自分に返って来るという意味ですが、仏教に限らずとも巷の自己啓発系の本にも、全ては自分の行動や思考の結果ということがよく書かれています。こういう話になると精神論だという人もいたり、やがてスピリチュアル的な話にもなったりするので、そんなものは存在しないと思う人も少なからずいるかと思います。

 私はこれについては、決して精神論やスピリチュアルな話では無いと思っています。一般的に、“物”と“心”は別という認識があると思いますが、物理学の最先端である量子力学では人の目に見える“物”の概念とは全く違った物質の性質が捉えられています。詳細な話は省くとしても、“意識”が観測結果に影響をもたらすなどという面もあるようです。そもそも人の心も究極的には物理的な作用の結果生じるものでしょうから、心と物を切り分けて考えることに意味があるとは思えません。そしていま目の前に広がる世界のほとんどは、過去の誰かの心が反映した“モノ”で構成されていますので、つまりは心が世界を作り上げているという言い方も出来ると思います。

 目の前で起こる現象ひとつひとつに意味を考えていたらキリがありませんし、本当に単純な物理的作用で起こる現象もありますから、自分の過去の行動の結果かどうかその線引きは難しい部分があります。しかしどんなことが起こったとしてもそれを見て反応するのは自分の心であり、どんな反応をするかでその後の行動と結果が変わって行きますから、あまり複雑に考えずとも目の前で起こる全てのことを謙虚に受け止め、そこで反応している自分の心を冷静に客観的に視ることが出来れば、必ずその後の自分の人生は変わって行くのではないでしょうか。

 喜怒哀楽、全ての感情は目前の現象そのものではなく、それを見た自分の心の反応です。人はその現象とその時の感情の両方を合わせて現象と認識しがちですが、現象と感情を切り離して、自分の心の向かう方向を良い方に変えてやることが出来れば、やがて人生は良くなっていくのではないでしょうか。

 最後に有名なこの言葉で締めくくりたいと思います。

 心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。

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