なりたい自分

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 わたしたちの周りには、日ごろから語っている夢を簡単に実現してしまう人と、失敗ばかりを繰り返し成功には程遠い人とがいます。その差はいったいどこにあるのでしょうか。生まれながらに備わった能力やDNAの違いでしょうか。それとも何か後天的な要因なのでしょうか。

 ヒトは自分が考えたとおりの人間になると言われています。考えてもいなかった自分になってしまったなどということは普通ありません。

 誰でも「勉強しなさい」「仕事をしなさい」と人から強制されたのでは、本気になってそれに取り組む気になどならないでしょう。自分の意志で価値のある目標を決めるからこそモチベートされるのです。
 もちろん、他人の話に影響されモチベートされる人もいるのですが、そのようになるのも最終的には自分の意思で、自分にとっての価値ある目標を設定しているからなのです。つまりヒトがモチベートされるのは、外部の直接的な刺激ではなく、内から湧き上がってくるものに影響されているのです。

 社員をモチベートしようと、昇給を利用する経営者がいます。給料や作業条件がモチベーションにまったく影響しないとは言いませんが、影響する期間は長くありません。そんなことよりも、達成感や上司からの承認、組織と個人との価値観の共鳴などの心の奥深いところで感じることができるもののほうが、より強くモチベートされていくのです。

 そして、考えたとおりの自分になるためしは、まずは自分自身がどのようになりたいのかを考えることがとても大切です。つまり将来についての具体的な夢を持つことが大切なのです。しかしその夢について達成や実現に向けての根拠はこの段階では必要ありません。先に根拠を求めてしまっては、夢そのものを持てなくなってしまいます。

 なりたい自分が明確でないと、潜在意識は何にも反応してくれませんから、できる限り明確なプラスのイメージを持てたら素晴らしいことです。夢ははかなく消え去っていくものではなく、夢は実現するものなのだと何の疑いもなく信じ込める人でしたら最高かもしれません。それこそが、なりたい自分への第一歩なのです。