終わらないのがいい

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 本日から新年度。国立の桜並木はまだ二分咲きといったところですが、一週間後の入学式には少し遅い桜が花を添えてくれそうです。

 私ども税理士事務所にとっての桜の季節は、所得税の確定申告が終わり少し穏やかに過ごせて正に「忙中閑有」を実感できるひと時です。

 税理士事務所にとっては毎年12~5月までが繁忙期で、その反対側が比較的穏やかな時期です。季節労働者のようですがそれも有り難いことです。一年中忙しいのも、また暇なのも困ってしまいます。

 忙しい時期が終わるとホッとはしますけれども、この頃はそれを喜んでいいのか良くないのかよく分からなくなりました。あと何回確定申告を経験するのだろうかと、一つが終わる度にカウントダウンが進んでいくように思えてなりません。

 私の住宅ローンの返済は本年中に終りますが、これも同じような気分になります。待ちに待った完済が近づいているのに、残された人生が同じだけ削り取られていくような気持ちです。

 一生懸命働いて住宅ローンを返済している時、試験に受かろうと一生懸命努力している時、お客様からクレームいただいて真剣に向き合っている時、どれも早く終わらせたいものですが、きっとその楽しくないプロセスにこそ意味がある気がします。