すぐに手を付ける

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 私がこれまで出会った “仕事ができる人”の多くには共通点がありました。それは仕事を溜めないことです。その人たちは、すぐに終わる目前の仕事はさっさと処理して仕掛り状態にしません。

 仕事が溜まってしまう人には、着手が遅く電話一本で終わる仕事も後回しにする傾向があります。締切り間際の案件から手を付けるので常に何かに追いまくられている状態です。これはクレームやミスが多い人にも共通します。

 会計や在庫管理には先入先出という考え方があります。商品や材料を入庫日の古いものから先に出庫する手法です。

 これを在庫ではなくて、仕事上受けた依頼事項について先入後出から反対の後入先出に変えるだけで、仕事の質はずい分変わります。つまり、すぐに終わるものはその場で、もしくはできる限り早く処理してTODOリストに載せずに済ますことです。

 この頃では、私も還暦を過ぎて、聞いたことをつい忘れてしまうこともあります。事務所に戻ったら処理しようと思っても忘れてしまうこともあります。

 それを防ぐために、その場でメモをする、運転中や歩行中などはボイスメモを使う。そして何よりも、意識するのは、仕事が溜まらないように新しい仕事から手を付けることです。簡単なものはすぐに済ませて在庫にしないことを意識しています。

 軽重問わず古い仕事から手を付けていたのでは、常に在庫過剰の混乱状態になります。時間を要する重要案件や、既に溜まったものは仕方ないにしても、軽い案件は溜まらないようにすぐに片づけて意識から消し去ることが大切です。

 恥ずかしながら私自身、着手は早い方ではありません。そこで私の今年のモットーは『すぐに手を付ける』としました。仕事は溜めないのが一番です。