日本の給与水準

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 コロナ禍になってインバウンドが減りました。つい2~3年前まで外国人だらけだった銀座や秋葉原からすっかり外国人の姿が消えてしまいました。それもそのはず、2021年の来日外国人は2019年の1%にも満たないのですから。いずれコロナ禍が去ったら戻ってくるのでしょうか。

 外国人の来日客が増えたのは安倍政権による観光立国政策が大きかったと思います。と同時に日本の経済力が相対的に落ちたことによる影響が大きく作用しました。

 今から30年前でしたら日本人が香港や韓国に買い物ツアーに行ったものです。それがコロナ前には中国や韓国から日本に買い物ツアーに来て爆買いするのですから有難いような残念のような気分になったものです。

 個人の豊かさを示す一人当たりGDPの成長度合いを比較してみました。この30年間でアメリカは2.6倍、韓国は4.7倍、中国に至っては30.3倍の成長をしています。その間の日本の成長はたったの1.5倍に過ぎません。

 これは概ね初任給の伸び率に符合しています。日本の給与水準が低いのは、企業が労働分配率を低く抑え内部留保を高めた結果だと言う人もいますが、そもそも日本の経済が成長していないことが根本的原因なのです。

 私が22歳で新卒採用された地方銀行の場合、それから40年経った今年の初任給は当時の1.7倍にしかなっていません。

 日本経済研究センターの試算によると、日本の一人当たりGDPは2027年に韓国、2028年には台湾に抜かれると報告されています。

 これはもはや企業の力だけではありません。国力が落ちている証拠です。次世代の若者たちのためにも夢のある未来にしたいものです。