両親に感謝

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 今更ですが、どんな環境に生まれ、どのように親に育てられたのかは人生に大きく影響すると思います。

 私は若い頃に亡父から、「男の人生は30歳までに決まる」と言われていました。当時はその意味を理解は出来ても、腑に落ちてはいませんでした。ただ、今振り返ると、就職してからの10年間で私の人生の8割が決まったというのが実感です。

 若い頃には勉強すること、身体を鍛えること、知識や技術を身につけること、いい人間関係を作ること、卓越した人生観をつくること、いい趣味を持つこと…私の後悔も含めてわが子には伝えています。その後の人生は、その土台の上にしか築かれないのです。

 40歳を過ぎてから頑張るのもいいことです。しかし、頑張っても土台なりの館しか建ちません。50歳から頑張り始めても効果の発言する期間は短いのです。だから若いうちに頑張れと言います。

 私の両親は農業を営んでいました。子供の頃の夏休みは、当たり前のように畑仕事を手伝わされました。自主的に手伝ったわけではありません。

 当時の農業は機械化なんてありませんから作業は人力です。気の遠くなるような中腰での移植作業、足元の悪い畑でトラック一杯分のキャベツやレタスの担ぎ出し作業、身体はきつくて当たり前です。

 それを両親が毎日やっていると思ったら、体力のある私はやるしかありません。私が手を抜いた分だけ両親に仕事が残るのですから。

 父は、わが子を鍛えようとしたのかは分りません。年老いた母は、「あんなに働かせて可哀想なことをした」と今になって悔いています。

 しかし、当時の経験は私の職業観の基になっています。言葉ではどんなに教えてもらっても伝わらなかったことでしょう。

 85歳になる母は今でも畑仕事を楽しいと言います。還暦を過ぎてからも大屋根に上ってペンキ塗りをするような、暇さえあれば身体を動かしていたい貧乏性の人でした。

 その母が70歳の頃、「お前たちに悪いから畑仕事は控える」と言い出しました。いつまでも真っ黒になって畑仕事をしていると、お金にガツガツしているバア様と世間様から思われ、子供たちの名誉にならないと思ったそうです。これもわが子を思う母の人生観です。

 こんな両親に育てられて今があると感謝しています。わが子のことを思ったら、言葉ではなく姿勢として厳しい親であるべきですね。反省ばかりです。