個性

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 あなたは、もし「個性的ですね」と褒められたらどう反応されますか。
私はあまりいい気がしません。というのは、具体的に褒めようがない人を称えるときに「個性的」と表現されることが多いからです。

 しかし、これまで出会った成功者の共通点をひとつだけ挙げるとしたら、例外なく個性的な方ばかりでした。

 ごくごく常識的な成功者に出会ったことがありません。見た目は平凡でも、生き方や哲学がいい意味で偏っているのです。

 前進力、統率力、辛抱強さ、指導力、優しさ、発想、努力、知識欲…なにかで他の人とは違う自分らしさがあります。自分らしくなくて、人生が順回転することはありません。 

 自分らしくやることは、その個性を最大限に発揮することですから、これが成功への道であることは間違いありません。

 しかし同時に、個性的であることは、変わり者、はみ出し者と世間で判断されることもあります。個性的な人が成功するのではありません。成功する人が個性的なのです。

 オンリーワンなどと言って個性が重視される時代ですが、時に上司は社員の個性を矯正することもあります。

 ここは若者が勘違いしがちなところですが、すべての個性が長所ではないのです。なによりも、多少の指導や圧力で消えてなくなるような個性でしたら、個性とも言えません。

 私が考える理想の会社は、目指す一定の方向性の中において放任主義の会社です。その方向性の中で発揮される個性であるなら大歓迎、むしろ大いに個性的であって欲しいものです。