くにたち

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 みなさまはJR国立駅に降り立ったことがありますか。とても小さな街なので一度も降りたことがないという人が多いと思います。

 国立市は面積が8.15平方kmと全国で4番目に小さい市で、端から端まで歩いても1時間足らずです。そこに約7万5千人が暮らします。

 市の中心には一橋大学があり、学生が多い割には騒々しさがなくとても穏やかな空気が流れる街です。

 国立駅から真っすぐ南に延びる大学通りは両側に緑地帯があり、桜と銀杏が交互に植えられています。春は桜色、夏は青葉、秋は黄金色に染まり、年末のイルミネーションと四季を楽しませてくれます。

 私は国立に住みはじめて30年近く経ちますが、この街が大好きです。国立に住んだきっかけは新婚当時のアパート探しからです。28歳のことでした。

 当時新宿の会社に勤めていた私は、愛の巣を荻窪に作ろうと思って探しました。しかし当時の薄給では力及ばず中央線を下るしかなく、たどり着いたのが国立の隣町の西国分寺の木造2DKのアパートでした。

 平成元年、29歳で税理士として開業するのですが、事務所を外に借りるお金もなく、その2DKアパートにパソコンとコピー機を持ち込んだだけの小さな開業でした。

 資金も人脈もない私でしたが、ありがたいことに私を応援してくれる学生時代の友人がいました。その友人が仕事関係者を紹介してくれたのです。

 開業の翌年、小さなワンルームの事務所を国立市内に借りることが出来ました。スチール机と小さなテーブルだけの事務所、これが国立との直接的な関わりのはじまりでした。

 小さな国立市で始めた小さな事務所が、今では40人を越える仲間たちと仕事が出来ています。それはそれは開業当初はイメージも出来ない規模です。いただいた多くのご縁と、実力不足でご期待にお応え出来ていない弊社を、辛抱強く応援してくださっている方々には感謝です。