誰に感謝するのですか

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 次のような質問をされたとき、あなたならどう答えますか。

 ①社員は給料を誰から貰うのでしょうか?
 ②社長は給料を誰から貰うのでしょうか?
 ③社員は賞与を誰から貰うのでしょうか?

 これをどこで聞いたのかは忘れてしまいましたが、答えは①お客様、②社員、③社長ということになります。わたしは妙に納得してしまいました。

 社員の給料はお客様からいただくということに、異論のある方は少ないと思います。お客様がいないことには会社は成り立ちません。当然ではありますが、社員はお客様に感謝しなくてはなりません。

 ところが社長が給料を社員から貰うということには、抵抗を覚える人もいるのではないでしょうか。一般に、社長は社員に比べてお客様に対する感謝の気持ちは深いのですが、社員に対する感謝の気持ちは持ち合わせていない方も少なくありません。しかし社員が業務を実施してくれるからこそ、社長は経営できるのです。そうでなければ、社長も単なる作業員になってしまいます。わたし自身もあらためて社員に感謝です。

 そして賞与ですが、これは会社に利益がないことには支払うことが出来ません。ここはとても大切なことなのですが、会社に利益を出すのは社長です。社長の行う正しい決定で業績は決まってしまいます。したがって、利益の配分である賞与を貰う社員は社長に感謝しなくてはなりません。

 故 一倉定氏は「良い会社とか悪い会社があるのではなく、良い社長と悪い社長があるだけだ」と、同じく船井幸雄さんは「会社は社長で99.9%が決まる」と言われています。利益を生む会社かどうかは、すべては社長の肩にかかっているのです。社員の側には一切の責任はありません。わたしはこれまで、ダメ社長の下で利益の大きい会社というのを見たことも聞いたこともありません。

 ということは、良い会社を作ろうと思うのでしたら、会社は社員教育にお金をかけることも結構なのですが、経営者であるあなたや後継者に、より多くのお金と時間をかけて経営を学ぶことのほうが遥かに効果的であるとも言えるのです。
 毎月の給料日に社員はお客様に、社長は社員に感謝。そしてボーナスのときには、社員は社長に大いに感謝です。