手堅い経営

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 日本最古の企業は創業から1400年以上が経つ金剛組という宮大工です。聖徳太子が四天王寺建立のため578年に百済から呼んだ宮大工がはじまりです。

 この他にも日本には長寿企業が多く世界最古企業の3位までは日本企業なのです。もちろん世界最古企業は金剛組です。

 世界第2位は587年に創業したいけばなの池坊華道会、そして3位は705年創業の山梨県西山温泉の慶雲館です。

 長寿企業というと大企業をイメージしがちですが、実は長寿企業の多くは中小企業なのです。高収益安定企業ですが成長企業とは限りませんし、99%はファミリービジネスという特徴があります。

 いま景気は上向き傾向にあり、「厳しい」と泣き言を言う社長は確実に減っています。人材さえ確保できたら儲かると言っている会社も少なくありません。

 久しぶりのチャンスですから積極的な経営を心がけていただきたいのですが、決して無理はせず大きな投資を伴うものには慎重になってください。

 金剛組も、実際には平成になって事実上破産してしまいました。現在は大手建設会社の傘下で再興しています。

 詳しい事情は分かりませんが伝統的な神社仏閣の建築からコンクリート建築に手を広げたためと言われています。

 長く続けるためには、手を広げすぎずに、手堅くぶれない経営が大切なのです。会社を大きくすることは目的ではありません。結果として大きくなるのです。