顔の責任

LINEで送る

 大石会計では人材を採用するにあたり、知識やスキルだけではなく、個人が事務所の方向性や文化を概ね共有できるか否かを重視すると先週のコラムに書きました。

 それとは別に、私自身が大切にしている採用基準があります。それは、ハッキリ言ってしまうと“かわいい人”です。

 こう書いてしまうと、この一言がまた波紋を呼びそうですね。“かわいい”という言葉は誤解を招きますが、女性だけでなく男性も同じです。単なる美人やイケメンという意味ではありません。

 人というのは生まれてから長い人生経験の中で、それまでの生き様や考え方が自然と顔や表情、立ち居振る舞い、身だしなみ等々に表現されていくのだと思います。

 よく見るとそんなに美人でもイケメンでもないのにとてもチャーミングな人っていますよね。そんな人に私は惹かれてしまいます。

 もちろん優しそうで意地悪な人、意地悪そうで優しい人もいます。でも、その方が例外なのです。どんなに顔面偏差値が高くても、雰囲気にブス感が溢れている人では困ります。

『40歳になったら、人は自分の顔に責任を持て』と言ったのは、アメリカのリンカーン大統領です。

 自分の顔をDNAや親の責任にできるのは生まれた時だけです。歳を重ねれば重ねるほど、その顔には生きてきた過程が刻まれていくのです。自分自身の見た目にも配慮できないようでは、他人への配慮は期待が薄くなります。