どうして働く?

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 私たちは何のために学ぶのでしょうか。何のために仕事をするのでしょうか。あなたは考えたことがありますか。

 人は目的なく学び、働くということはありません。本能で学んだり働いたりしないので、そこには動機があるはずです。ただ、それを言語化していないだけです。

 そこで「生きるため」と言うようでは動物や虫たちと同じです。それでは長い職業人としての人生はつまらないものになってしまいます。

 私は学ぶことも働くことも人生を充実させるためだと考えてきました。どのように充実させたいかは人それぞれです。

 では人生ってなんでしょう。森信三は「人生という場合には、大体二つの立場がある。その一つは家庭、いま一つは仕事」と言います。

 仕事が充実していないのに、家庭だけは充実しているなんて人は聞いたことがありません。時々仕事は充実しているけれども家庭が充実していないという人はいます。いずれにしても仕事の充実なくして、人生の充実はない気がします。

 家庭生活、家族関係を充実させること、そして仕事における立場を充実させることが人生の充実に繋がるのでしょう。

 欲求5段階説を唱えたマズローは、最高位の自己実現の欲求は自分の成功や欲を越えて世の中に役立つことだと言います。そして自己実現は仕事によってのみ成し得ると言いました。どんなに歌や絵が上手くても、プロの歌手や画家ではない趣味の世界では人を幸せになんて出来ないのです。

 お金をいただきながら、他人の役に立ち、関わる人たちを幸せにすることができるのが仕事です。どんな人生にしたいのか、自分の中で言語化したいものです。きっと仕事が変わります。