経営計画②

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 社員の動機づけとして、経営計画書ほど有効なものはないと私は信じます。経営計画書は会社の目指す方向性ですから、それは社長の決意であると同時に、社員との約束でもあります。

 人間は生きる意欲がある限り、自分とその家族の生活の向上と安定を望んでいます。だから頑張って働けるのです。

 その働き甲斐のひとつに、会社の発展があります。それは社長だけの問題ではなく、社員だって自社の発展を望んでいるのです。

 会社を発展させるために社員は何をするのかが社員の命題ですが、社員が個々に考えてもその答えは得られません。その答えを出せる人は社長しかいないのです。

 だからこそ社長は自社の将来をどうしたいのかを決定し、これを社員に宣言し、協力を求めるべきです。

 社員は必ず社長の意に応えて立ち上がってくれるはずです。社員にとっては協力することこそ、自分自身のためでもあるのですから。

 経営計画書は、社長を日常の業務から解放し、自らの会社を考える時間を生み出すことを可能にします。

 人間というものは目標があると、それに向かって努力する不思議な動物です。それは社長とて同じです。目標がない社長は、努力を放棄し日々の業務に専念し、その日暮らしの経営をしがちです。

 経営計画は文字にしなければなりません。社長の意図を誤りなく社員に伝えることは口で語っただけでは不可能です。〇〇の一つ覚えになってはいけないと、表現を変えて伝えると一貫性に欠けると思われることもあります。だから紙に書いて表明することが必要なのです。

 社長ははじめからビジョンが描けていなくても問題ありません。書くという行為は自分の考えをまとめることに他なりません。自問自答しながら書き上げる、その積み重ねが経営者にとっても、社員にとっても価値ある目標を生んでくれるのです。

 乗った船をどの港に連れて行ってくれるのか、それこそが社員にとって一番の関心事なのです。