平成最後の年末


 12月23日は平成最後の天皇誕生日でした。天長節を迎えての陛下のお言葉は慈しみ深く、多くの国民が涙されたのではないでしょうか。

 平成の30年を振り返ってみますと、日本にとっての平成は戦争こそなかったものの苦難に満ちた時代でした。

 平成を迎えた頃の好景気はまさにこの世の春でした。平成元年12月大納会には日経平均は38,957円の史上最高値を記録しました。

 しかし間もなくバブルは崩壊することになります。後に失われた20年と言われますが、当時はまだバブルという言葉もありませんでした。

 経済的には暗黒の時代が続き、リストラや就職難は尋常ではありませんでした。それに加えて2度の大震災、大規模風水害と多くの試練を経験しました。

 もっとも、平成が厳しい時代と言っても、世の中は案外豊かなものです。食べるのに困る人は多くありません。貧しさでいったら昭和は平成とは比べものになりません。

 私は昭和34年生まれの地方育ちですから都会の人とは違うかもしれませんが、子供の頃の洋服は兄のお下がり、当て布で直したズボンは当たり前でした。

 大学生時代のアパートは、風呂なし、電話なし、エアコンなし、共同トイレ…友達もみんな同じ環境でしたから不自由とも感じませんでした。

 そう考えると、あらためて今は豊かな時を送っていると思います。溢れ返ったものや情報に埋もれて自分で考えることに疎くなり、個性も薄れてマニュアルがなければ動けない若者が増えてしまいました。

 昭和との一番の違いは、若者に夢がなくなってしまったことです。若者たちに、「10年後にどうなっていたいですか」と聞いても多くの人は自分の将来像がイメージ出来ません。

 次の30年は、若者たちにとって夢の持てるような時代にしていきたいものです。自分の頭でなりたい自分、ありたい自分を考えられる若者が増えたらいいですね。

 若者たちの人生はまったく違うものになる筈です。そのために会社の果たす役割は小さくありません。若者たちは与えられることを待つことなく自力でがんばれ。