電話

LINEで送る

「もしもし」「ハーイ」……さすがに今では、電話にこんな出方をする会社はなくなりました。かといって、感じのいい電話応対をしている会社もあまり多くはありません。みなさまの会社では、電話の出方やかけ方について話し合われたことはあるでしょうか。

 この頃ではeメールがかなり普及してきたとはいえ、ビジネスの場における電話の重要度は決して低くなってはいません。会社によっては受注のほぼ100%を電話で受けているというところもあります。電話セールスが中心で年に数億円もの手数料を稼ぐ中小企業もあります。

 もちろん、いいことばかりではなくすべてを台無しにしてしまう可能性があるのも電話です。たかが電話、されど電話、電話恐るべしです。ですから、そんな重要な電話応対については社内で話し合いや工夫をしてみることが必要なのではないでしょうか。

 わたしは電話応対をはじめとしたビジネスマナー全般については、新卒で就職した地方銀行で学ばせてもらいました。当時は初めて行うロールプレイに照れながらも、これがビジネスマンの振る舞いなのだとワクワクしたものでした。

 もっともかつてはマナーの鑑といわれていた金融機関も、今ではあまり参考にならなくなってしまったのは残念なことです。世の中のホスピタリティの水準がどんどん高くなっているからそのように感じてしまうのでしょう。

 普通の中小企業は技術力、製品力での差別化はなかなか図れないものです。ですが、電話の応対でならば地域一番を目指すことができるという気にはなりませんか。そうです、電話応対で差別化してしまうのです。社員が行う電話対応にコストはかからないのですから。

 これは電話の出方とは少し違う話なのですが、先日、大石会計に聞き覚えのないお年寄りから電話がありました。その方は以前、一度だけお仕事をさせていただいた方で、体調を崩されてしばらく入院していたそうです。その話の内容に、電話応対した社員が「お体いかがですか」と言ったのだそうです。その方は、「あの瞬間の優しい声掛けは、教えて出来るものではありません。とても感動しました」と目に涙をためてお話ししてくださいました。

 わたしが一番うれしく思える瞬間です。そんなマニュアル対応ではない、優しく気が利いた社員がいてくれるのも大石会計の自慢です。