マラソン

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 何が楽しくて走るのでしょう。今年も大石会計は河口湖日刊スポーツマラソンに参加しました。今回エントリーしたのは女性3名を含めた11名(フルマラソン7名、27キロの部4名)でした。

 会計事務所のスタッフと言うと軟弱なイメージが強いのですが、大石会計は少し違います。このマラソン大会には、自主参加とはいえ、特別の事情のある者を除いてほぼ全正社員が参加するのが恒例ですから変わった事務所です。

 4大会連続フルマラソン完走のTくん、事務所初のサブフォー(4時間切り)のOくん、連年好タイムでサブフォー直前のIくん、3回目の挑戦で初のフル完走のMくん、みんなよく耐えて走り抜いたと感心します。27キロの部も全員足を引きずりながらも完走したのですから立派なものです。ちなみに、わたしはサブファイブでした。

 そして、なんと言っても一番称えたいのは、残念ながら時間制限にかかり完走できなかった2名です。はじめから厳しい戦いになると分かっていながら臨み、予想通り体がボロボロになりながら最後まで走り抜いたのですから、それだけでも素晴らしいチャレンジです。

 そもそも、マラソンなんて苦しいばかりのスポーツですから、普通の人にとっては楽しいものではありません。そう考えると、スタートラインに立たない人の方がまともなのです。

 しかし、チャレンジ精神や折れない心、無駄とも思えることへの一所懸命さ、ゴールを目指してのペース配分、途中での適度なエネルギー補給、取り巻く人たちの応援、やり終えた後の達成感、これらのマラソンにおける状況、状態はそのまま人生に通じるのではないでしょうか。すべてを避けていては何も始まらないのです。

 人生は短距離走ではありません。マラソンと同じく、途中でいろいろなアクシデントが起きてしまう長い道のりです。マラソンでも一番苦しさが増すのは30kmを過ぎてからと言います。人生に例えると半ばを過ぎた40〜50歳代でしょうか。そんな時期こそが踏ん張り時なのだと思います。決して諦めず、必ず上手くいくと信じて事業に当たって欲しいものです。

 『苦中楽あり』(六中観:安岡正篤氏)……嫌なこと、辛いこと、得にならないこと、すべてを避けていてはつまらない人生となります。苦中の楽こそが本当の楽です。楽ばかりでは人は頽廃してしまいます。