和して同ぜず

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 人が集まると派閥ができがちです。群れをなすことに安心感があるのでしょう。特に同業者団体などは政治的な部分がありますからその傾向はより強くなりがちです。多少の仲良しグループは良いにしても、極端になると楽しいものではありません。

 私が若いころ勤めていた事務所にも派閥がありました。昼食時の外出は派閥ごとのグループで別々に出かけるのです。八方美人の私は、どちらのグループにもいい顔をする少し変わった存在でした。

 大人の世界でもこどもたちに偉そうに言えないような嫌な人間関係が多いものです。そして、そんなつまらないことが生産性に及ぼす影響はとても大きいのです。

 ですから大石会計では、派閥をつくろうとする人、誰かを仲間外れにするような人、いじめをする人には辞めてもらうということを、採用面接の時点で宣言してから採用しています。個人能力の大小よりも人間関係に起因した精神状態の方がより生産性に影響するのです。

 他者の人格や考え方を尊重し協調してやっていくのが理想ですが、その中でもぶれない信念と自分らしさを持った人は尊敬できます。

 一方で、尊敬したくない人は、表面上は人の意見に賛同しているように振る舞っていても、本当に共感しているのではなく気の合わない人とは仲良くせず、周りとトラブルを起こしがちな困った人です。

子曰く、君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず(論語:子路第十三)

……君子は、人と調和することができるが雷同することはない。小人は、やたらと妥協はするけれども真の協調性には欠けています。