ビジョン

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20161017-2

 経営者はビジョンを明確にすべしと言います。あなたは社内でビジョンを表明しているでしょうか。

 大石会計のクライアントに限っては、ビジョンを表明している社長はまだ一般的ではありません。

 しかし最近はその大切さを訴える書籍やセミナーも多く、創業時にビジョンを描いている社長も増えてきました。

 私の創業時を振り返ると、ビジョンなどなく、いい仕事をしてお客様を増やすことしか考えていませんでしたから、偉そうに言える立場ではありません。

 ビジョンは会社が進むべき方向性や将来像ですから、お客様だけでなく社員にも影響します。この船はどこの港を目指しているのか、会社の将来像は社員自身の将来像でもあるのです。

 しかし、社長が何日も何ヶ月も真剣に考えてビジョンを描き社内に表明すると、思いもしない反応が起こることがあります。

 大石会計でも今から10年ほど前に、感動経営をビジョンに掲げたときには、長年勤めてきた社員の中にも、方向性の違いを口にする者が出ました。

 残念なのですが、この反応はありがちです。人は理屈抜きに変化に対して抵抗してしまうのです。

 経営は目の前の仕事を効率的にこなすだけではなく、遠くを見ながら舵取りすることが大切です。できることなら、北極星のように絶対にブレない道標があるといいですね。

 その道標にどうやってたどり着くか、そのやり方は社員に決めさせてもいいのですが、道標そのものは社長が決めるしかありません。

 道標を示した結果、社内に起こる多少の混乱は仕方がありません。変化や成長には混乱はつきものなのです。

 社員が振り落とされないよう見守りながらも、覚悟を持って舵取りをしていきたいものですね。