感情が勘定に

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 人間の脳というのは現実と想像を区別できないと言われます。人間といえども大したことありませんね。

 唾液のPCR検査をする際に、目の前の壁に梅干しやレモンの画像が張られています。それを見て唾液が出るのは、脳が現実と区別することが出来ずにいるからです。昔の恋愛を思い出して、ドキドキしたり苦しくなったりするのも同じです。

 優秀な人と凡人との違いは、頭の出来なんかではありません。偏差値の高い学校に行った人が成功して、そうでない人はそれなりに・・・いいえ、中小企業の経営者を見ていると学歴と成功度合いとはまったく関係ありません。

 ただワクワク感を持って仕事をしているか、ただそれだけの違いです。人間の能力とは、「デキる」と思うことによって発揮されるものであって、成功の大きさはいかに大きい目標を「デキる」と勘違い、いいえ本気で信じられるかの違いだけなのです。経営者にとって感情はやがては勘定に通じているのかもしれません。

 将来から今を振り返った時、現在の自分に何が欠けているのか、何が必要なのかは見えてくるものです。将来の成功の地点から見れば、いま目の前にある失敗や苦しさ、努力も単なるプロセスに過ぎません。

 間違いなく成功するために必要なステップと分かっていれば、不安や焦り、迷いのような否定的な感情は起こらず、目の前の障害も乗り越えられるのではないでしょうか。

 プラスのイメージがあっても上手くいかない人は、それが単なる空想だからかもしれません。プラスの感情を伴わない単なる頭の中のイメージだと、小さな壁に突き当たっただけですぐにマイナス思考に陥ってしまいます。

 経営者は多くの人の人生に影響を与えられる立場です。理想を思いっきりイメージするのがいいのです。ワクワクがたくさんあった方がいいのです。その目指す目標は強さと質を持ったものでありたいですね。私自身の反省を込めて・・・。

 他人に引きずり回される人生ではなく、いい意味で他人を引きずり回す人生にしたいものです。