考え方次第

LINEで送る

 景気が悪いから、冷夏だから、暖冬だから、立地が悪いから、社員がバカだから、技術力がないから、銀行がお金を貸してくれないから、円高だから、エコではないから、少子高齢化だから、政権が変わったから、公共事業が減ったから、ダンピングが激しいから、給料が安いから、忙しいから、結婚したから、子どもができたから……できない理由や上手くいかない理由はどうにでも、またいくらでも並べることができてしまいます。

 わたしたちは日ごろ自分にないものや足りないものばかりに意識がいってしまいがちです。反対に、自分がどれだけ満たされているかについてはあまり考えることはありません。振り返ってみてください。今の環境で恵まれているところはないでしょうか、感謝すべきことはないでしょうか。

 昨夜、家族と一緒に晩御飯を食べられたことは当たり前のことだったのでしょうか。今朝、会社に来て同僚と「おはよう」と挨拶し合えたことは当たり前のことだったのでしょうか。

 満たされてしまったわたしたちは、日常の何気ない出来事に感謝の念など抱かなくなってしまっています。家族に重病人がいないことをありがたく思う人は少ないものです。仕事があり、給料が毎月決まって通帳に振り込まれてくることをありがたいと思っている人も多くはありません。

 わたしの大好きな友人は、毎朝のウォーキングにスーパーの買い物袋を持って出かけ、目の前のゴミを拾いながら歩くのだそうです。街をきれいにしたいという思いよりも、素直に頭を下げて行うゴミ拾いという行為そのものに感謝の気持ちと謙虚さを教えられているようだと、その方は言われます。

 わたしはまだそこまで人間ができてませんが、自分の恵まれている環境に気付かせてもらえる、そんな友人がいることを誇らしく思います。

 いつも気になることといったら、嫌な出来事や腹の立つことばかりではさびしいものです。毎日の出来事の中で幸せに思えるようなものの見方、考え方を身につけられたらどんなに充実して幸福感に満ちた人生を送ることができるでしょうか。

 故松下幸之助翁は成功の秘訣を次のように言ったそうです。

  ① 学歴がなかった …… だから、人の話をよく聞いた
  ② 体が弱かった ……… だから、健康な人に仕事を任せた
  ③ 貧乏だった ………… だから、わずかなお金にも感謝できる

 普通であれば、だから上手くいかないんだと自分を納得させるのに十分な理由を、このような考え方をすることでとてつもなくプラスの人生に転じさせてしまったのです。

 過去の経歴、現在の環境は変えることはできません。どんなに反省しても、悔んでも、絶対に変えることはできません。もちろん反省も多少は必要です。が、それは瞬間にとどめて、未来をどのような心構えで迎えるのかに集中すべきです。これからの経歴や未来の環境は自分次第でどうにでもなるのですから。