
秋吉
少し前のお話ですが4月上旬、奈良の吉野へ出かけてきました。
山桜はちょうど終わりかけでしたが、奥千本と呼ばれる山の上のエリアにはまだ花が残っていて、とても美しい景色が広がっていました。
吉野といえば「千本桜」が有名ですが、その由来は約1300年前に修験道の開祖・役行者(えんのぎょうじゃ)が山桜の木にご本尊の蔵王権現を刻み、それ以来、桜が御神木として大切にされてきたことにあるそうです。
現在も吉野は修験道の聖地として知られていますが、調べてみるととても興味深いものがあります。
修験道は、仏教・山岳信仰・神道が融合し、山での修行を通じて心身を鍛え、自然や神仏との一体感を深めることを目指す、日本独自の信仰とのことです。
「もの」から「こと」へシフトしつつあるこれからの時代に学ぶことがあるかもしれない気がしました。
その中心にある国宝の「蔵王堂」が建つ「金峯山寺」にも立ち寄りました。
迫力ある木造建築に圧倒されるとともに、訪れたタイミングで秘仏・蔵王権現の御開帳が行われており、普段は見ることのできない大きなご本尊と対面できました。
日本最大級の秘仏だけあって、その青い姿と迫力ある表情、大きさは圧巻でした。
自然と歴史を味わうことのできる良い時間となりました。