
K.H
忙しくなると視野が狭くなり、1つの業務に集中できない時間があるように感じます。
AIの活用など効率化が進んでいる昨今ですが、機械に頼らず自分の意識でも業務の効率化を図れないものかと考えていると、ふと料理中にキッチンの光景を見ていて、ふと仕事の進め方と重なることに気がつきました。
フランスの調理用語に「ミザンプラス」というすべてを所定の場所に置くという意味の言葉があります。
料理の現場、特にプロのキッチンでは、単なる「下ごしらえ」以上の、非常に徹底した「準備と配置の哲学」として使われているそうです。
これは、仕事においても全く同じです。
資料を探すためにファイルを漁る時間等、これらの「中断」は、単なる時間の浪費ではなく、集中力の分断であり、質の低下を招きます。
ミザンプラスが完了したキッチンは、驚くほど静かで整然としています。
すべての材料が目の前にある状態は、「次に何をすべきか」が明確で、心の余白が生まれます。
仕事においても、「下ごしらえ」が完了し、心に余白がある状態は、実行フェーズで生じる不測の事態(急な会議や予期せぬトラブル)に対応するための緩衝材となります。
段取りとは、単なる「準備」ではなく「未来の自分への時間と心の余裕の投資」なのだと、忘れずに過ごしたいと思います。
