大人って楽しい


阿久津

 私には、小学校6年生になる娘がいます。先日夕食の時、この娘がポツリと言いました。「私、大人になりたくないなぁ」“これは思春期特有のピーターパン・シンドロームかな?”と思いつつも、何故大人になりたくないのか聞いてみました。すると、「大人はいろいろやらなければいけないことがたくさんあって遊ぶ時間もないし、責任も重くて大変そうだから」という回答が返ってきました。

 私を含め身近な大人の生活は、娘にはつまらなそうに映っているようです。「そうなんだ~。でもねぇ、ママは学生時代もそれなりに楽しかったけど、大人になってからのほうがもっと楽しいよ?ママが自分の青春時代だったと思うのは、学生時代じゃなくて、大学卒業して社会人になってから結婚するまでの時期だし(笑)」私の言葉に娘は目を見張っていました。

 40代になってから私が特に強く感じるのは、責任を伴う事柄のほうがより強く充実感を味わえて、成功しても失敗しても結果を得ることが楽しいということです。

 子供の頃は親や社会が守ってくれていることを折りに触れ感じていましたから、生活や将来に対する不安も漠然としていましたし、自分が何か良い結果を出しても恵まれた環境によるところが大きいと感じ、手放しには喜べませんでした。

 しかしいったん社会に出ると自分で道を見つけ、切り開いていくしかありません。この状況が私にはなんともエキサイティングだったのです。

 頑張れば頑張っただけ、周りも努力を認めてくれますし、さぼっていればそれも手厳しく評価されてしまいます。結果に対する責任が重いからこそ、より真剣に仕事に向き合えるし、成功も失敗もより自分のものとして強く感じることができます。そしてより大きな責任を伴う仕事を任されると、自分の成長を感じることができ、とても嬉しいものです。

 このような内容を娘に話しましたが、私が口下手なせいか、全くピンと来ていませんでした。私が伝えたかったことを娘が理解できるのは、娘が社会人になってからかもしれません。しかしせめて、大人になってからもっと人生を楽しんでいる人間もいるということを今の時点で感じてくれたらよいなと思いました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

コメント

お名前 *

ウェブサイトURL

CAPTCHA